私の世界・知らない世界―「ナイル川(Nile River)の巨大ダムをめぐりエチオピアとエジプトが対立・・!?」
ネットのAFPの記事から、「ナイル川(Nile River)の巨大ダムをめぐりエチオピアとエジプトの対立が深まっている・・」という大エチオピア復興(=ルネサンス)・ダム(Grand Ethiopian Renaissance Dam)の話です。
・・で、その場所とダムの様子をマップの添付ファイルからですが、拡大して見ると工事はかなり進んでいますが、水は余り溜まっていません。
ウィキの説明を後ろに載せていますが、その画像は「大エチオピア再生ダムの水利施設模型図。青ナイル川本流のダム(The Main Dam)と支流のダム(The Saddle Dam)という、2つのダムが建設される」という説明が付いています。
“japantimes”には去年8月に「アッ=シーシー(エジプト大統領:el-Sissi)は、エジプトとエチオピアが論争の的となっているナイルダムについてロシアで会談を行うと語った」:“Egypt and Ethiopia to hold talks in Russia about contentious Nile dam, says el-Sissi”という記事がありかなり水の溜まった巨大ダムの写真がありました。
このダムに限らず国や地域間の水資源の争奪は激しくなるばかりです。
『ナイル川の巨大ダム問題、スーダンが対立激化に警鐘
(2020年6月22日 14:59 発信地:ハルツーム/スーダン)
【6月22日 AFP】ナイル川(Nile River)の巨大ダムをめぐりエチオピアとエジプトの対立が深まっている問題で、スーダンは21日、対立の激化に警鐘を鳴らし、両国にさらなる交渉を促した。エジプト、エチオピア、スーダンは数年にわたり、大エチオピア・ルネサンスダム(Grand Ethiopian Renaissance Dam)の貯水量や運用をめぐって何度も協議を重ねてきた。しかし合意には至らず、3国の緊張関係は高まっていた。
スーダンのヤセル・アッバス・ムハンマド・アリ(Yasser Abbas Mohamed Ali)かんがい・水資源相は21日、「わが国は対立の激化を望んでいない。交渉こそが唯一の解決策だ」「わが国にとって、合意文書への署名はダムへの注水の前提条件だ。スーダンはそれを要求する権利がある」と記者団に語った
エジプトは19日、国連安全保障理事会(UN Security Council)に協議への介入を求めた。同国は、水供給量が大幅に減る恐れがあるとして、このダムを国の存亡がかかる脅威とみなしている。ナイル川はエジプトの水需要の約97%をまかなっているだけでなく、流域10か国にとって水と電力を供給する生命線にもなっている。エジプトは、ダムはナイル川の流量を脅かし、同国の食料供給と経済に悪影響を及ぼすと主張している。
一方エチオピアは、合意の有無にかかわらず、来月から注水を始める方針を発表。ダムは同国の発展に不可欠で、エジプトの水資源に影響を及ぼすことはないと主張している。』(c)AFP
大エチオピア復興ダム(Grand Ethiopian Renaissance Dam:GERD)
エチオピアの青ナイル川に建設が進んでいる重力式コンクリートダムで、ベニシャングル・グムズ州のスーダンとの国境近くにある。2019年現在、ダムは約70パーセントが完成していて、今後5~10年かかって貯水して、スーダンおよびエジプトとの合意があって完成すれば、発電量は6.45ギガワットとなり、アフリカ最大の水力発電所となるだけでなく、世界でも7番目の水力発電所となる。
大エチオピア再生ダムの可能性は、1956年から1964にかけてアメリカ合衆国内務省開拓局によって指摘されたが、1974年のクーデター・セラシエ皇帝の廃位・ マルクス主義者政権などがあり、プロジェクトとしては長らく放置された。
2009~2010にかけてエチオピア政府によって調査が行われて、2010年11月にはダムの計画が政府に提出された。計画が公開された翌日の2011年3月31日に、ダムの工事はこれまでエチオピアで他のダム工事の経験があるイタリアのサリーニ社(Salini Impregilo)の請負いが発表され、4月2日にはメレス・ゼナウィ首相がダムの礎石を設置して、工事が始まった。
ダムの名称は、初めは「プロジェクトX」で、「千年紀ダム」(Milenium Dam)という名称を経て、2011年に「大エチオピア復興(=再生)ダム」(Grand Ethiopian Renaissance Dam)となった。
建設費は国債と私募債によってまかなわれている。タービンおよび電気設備は、中国が費用を出しているといわれる。
ナイル川下流のエジプトは、川の水量が減少すると、このプロジェクトには大反対である。ダムからすぐ下流のスーダンは、このダムは洪水を防ぐはずと、賛成である。こうした議論が続く中、ダム建設の技師長シメニュー・ベケレ(Simegnew Bekele)が2018年に殺害されるという事件も起こっている。・・・(=ウィキペディア)
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