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2021年6月29日 (火)

私の世界・知らない世界―終焉の始まり・「いつまで危機を先送りできるか・・!?」

 ヴォルフガング・シュトレークの「資本主義はどう終わるのか」と云う著書について、「いつまで危機を先送りできるか?」という副題がついています。

 欧米や中国(もちろん日本も・・)の銀行やコングロマリットはコロナを迎える前の一昨年、デリバティブや金融派生商品、不動産バブルによる大規模なデフォルト危機の発生が言われていました。

 「この期に及んで、どんな引き伸ばし!方策があるのやろ・・?」

 ・・が、私の感想でした。

 そこでコロナ危機が到来、経済的ダメージでより危機が拡大するのか?と思ったら、大規模な大盤振る舞い=金融緩和やショックドクトリン=火事場泥棒により引き延ばし、先送りが成功しているようです。

 でも、そんなに続けられるものではないと思うのです。

『資本主義はどう終わるのか

【著者:ヴォルフガング・シュトレーク、村澤真保呂() 信友建志()

<レビュー:金井美穂>

「資本主義の終焉」をテーマとした論文や書籍はこれまでもたくさんあった。たとえばドイツでは18世紀初期、イギリスでは19世紀中期以降、資本主義の理論は「危機」に瀕した状態にあると論じられている。とはいえマルクスなどの思想家たちが資本主義体制に疑問を投げかけ、その終焉を予言していたにもかかわらず、資本主義はこれまでずっと生き残ってきた。

しかし今度こそ本当に資本主義が終わるのではないか、というのが著者の見立てである。本書は1970年代からはじまる一連の危機を通して、資本主義と民主主義の崩壊していく過程やその背景を、さまざまな観点から論じる。「資本主義の終焉というテーマの論文を一冊で読めるように」という著者の意向もあって、なかには重複するテーマもある。しかしいずれも、現代のグローバル資本主義体制の根底にある、資本主義および資本主義社会の長期的な危機が、中心的な議題となっている。

資本主義が終わりを迎えるとしても、それは敵対勢力によって駆逐されるからではない。むしろ資本主義が内部にかかえる矛盾の拡大によって、その崩壊は引き起こされる――本書を一読するだけでも、著者のこうした考えを「誤っている」と一概に否定することはできなくなるだろう。

資本主義は今後もこれまでのように存続していくのか、あるいは後継者となるポスト資本主義も見当たらないなか、本当に終焉を迎えるのか。読者に熟考と再考を促す一冊である。・・・

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