私の世界・知らない世界―「座礁する鯨・・!?」
ネットのAFPの記事から、「タスマニア(Tasmania)西部の浜辺に230頭ものゴンドウクジラが漂着・・」と「タスマニア近くの島で14頭の若いマッコウクジラが打ち上げられ・・」という話、クジラ類はときどき“集団自殺”のように大勢で海岸に打ち上げられ死んでしまうことがあります。
ウィキには“座礁鯨”でその説明が載っています。
<座礁鯨>
何らかの理由により、クジラ類が浅瀬や岩場などの海浜に乗り上げ、自力で泳いで脱出できない状態になること。「鯨の集団自殺」として知られる。
日本の古い言葉では寄り鯨(よりくじら)や流れ鯨(ながれくじら)という。専門的にはイルカを含めて座礁鯨類ともいい、小型の鯨類(イルカ)の場合は座礁イルカとも呼称される。英語圏においては、ホエール・ストランディング (Whale stranding) やBeached whaleという。また、英語圏での集団座礁を指すマスストランディングや生きた個体の座礁を指すライブストランディングも、専門家の間では使われている。その原因は長年謎とされたが、軍で使われるソナーが原因で「減圧症」になるという有力な説も浮上している。
ー概要ー
米国アラスカ州ペリル海峡のバラノフ島に漂着した子ザトウクジラ。
水産庁では、座礁鯨は生きた状態での海浜への打ち上げをいい、死亡した状態で漂着したものを漂着鯨 (whale beaching) としているが、ここでは死亡した状態で打ち上げられたクジラ類についても記述する。鯨の座礁は単独のこともあれば、群れが座礁することもある。 過去最大級の座礁例は、1918年にニュージーランドのチャタム諸島において発生したもので、約1000頭の座礁が記録されている。
「流れ鯨」とは何らかの原因で死んだ鯨が海浜に流れ着いたクジラのことであるが、単に座礁したクジラについても用いられる例があり、「寄り鯨」とは生きたまま海浜に乗り上げたクジラをいうが、湾などの狭い海や、比較的に浅い海に迷い込んで外海に出られない場合や、居ついてしまいその場所から出て行かないクジラの事もいう。
尚、種類によっても座礁の傾向は異なり、集団座礁(マスストランディング)はハクジラに多く、ヒゲクジラにおいては殆ど見られないとされる。 ハクジラの中でもゴンドウクジラの仲間は、群れとして行動する傾向があり、一度座礁し始めると連鎖して集団座礁に繋がることがある。
ー原因として考えられることー。
単独と複数の時はそれぞれ当てはまる事項に差異があるが、ここでは併せて列挙する。
【外的要因説】
①2019年1月30日に英学術専門誌「英国王立協会紀要」に、軍のソナーによるストレスが原因で「減圧症」になるとする研究論文が発表された。それによるとソナーの周波数を浴びたクジラはストレスを受け、ソナーの発信源から遠ざかろうとして潜水のパターンが乱れ、体内に窒素が蓄積してしまう現象が起きるという。中周波ソナー(MFAS)は潜水艦の探知を目的に1950年代に開発されたが、60年代頃から周波数約5キロヘルツのソナーの発信を開始。時期を同じくして、特に地中海でクジラが大量に打ち上げられる現象が発生するようになったという。クジラの大量座礁は1960~2004年の間に121件確認され、うち少なくとも40件は海上での軍の活動時間と場所が密接に関連していたことが明らかになった。打ち上げられたクジラは外見上は病気やけがは見当たらなかったが、体内では、減圧症のように窒素が気泡となって血管内に蓄積され、脳内出血を起こしていた。死体解剖の結果、さらに他の内臓や脊髄、中枢神経系への損傷も発生していた。
②餌を追っているうちに、誤って浅瀬に入ってしまった。
③シャチなどの外敵や、種別の違う他の鯨類のハラスメントから逃れるため、誤って浅瀬に入ってしまった。
④地震の振動や台風などによる潮流の短期的な変化や、船舶や潜水艦など、海での人の起こす人工的な音や振動など、本来はあり得ない事象に驚き混乱した結果、誤って浅瀬に入ってしまった。意図的にこうした混乱を生じさせて捕獲する漁法としてイルカ追い込み漁も存在する。
【内的要因説】
①エコロケーション(反響定位)が岩場や浅瀬で乱反射や無反射することで、方向感覚を失うことによる。
②耳腔に何らかの障害が起こり、そのことによる聴覚異常からの超音波探知の混乱や、耳石の異常などからの磁場探知の混乱。
③地形と磁場の関係から、磁場探知において、磁場の強弱を順に追って移動すると浅瀬にたどり着くことによる。・・・(=ウィキペディア)
・豪タスマニア州のマッコーリーハーバーに漂着した多数のゴンドウクジラ。同州自然資源環境局提供(2022年9月20日撮影、同21日提供)。(c)AFP PHOTO / Department of Natural Resources and Environment Tasmania
・・で、その場所ですがタスマニア州の“マッコーリーハーバー”とあり、マップを見てみると入口の狭い湾で、多分ですが入口の海洋に面した浜と思われます。
・豪キング島の海岸に打ち上げられたマッコウクジラ。タスマニア自然資源環境局提供(2022年9月20日撮影、21日提供)。(c)AFP PHOTO / Department of Natural Resources and Environment Tasmania
キング島の場所はオーストラリアとタスマニアの間にあります。
『ゴンドウクジラ、豪州で230頭漂着 半数死んだ恐れ
(2022年9月21日 21:18 発信地:シドニー/オーストラリア)
【9月21日 AFP】オーストラリア・タスマニア(Tasmania)州西部の浜辺で21日、230頭ものゴンドウクジラが漂着しているのが見つかった。当局は、このうち生きているのは半数ほどしかいないとしている。
ゴンドウクジラは、大きい個体では6メートル以上に成長する。
地元住民は、生きているゴンドウクジラを毛布で覆い、その上から水をかけるなどして救命活動を行っている。
州の自然資源環境当局は、クジラが漂着したのはマッコーリーハーバー(Macquarie Harbour)の近くで、「半数ほどが生きているようだ」としている。
当局によると、海洋保全の専門家や救助員が現場に向かっている。生き延びられる可能性が高い個体を海に戻し、死骸については、浜辺にサメが寄って来ないよう沖へえい航する方針だという。
マッコーリーハーバーでは約2年前にも、同国史上最多となるクジラ約500頭が打ち上げられた。ボランティアが救助に当たったものの、300頭以上が死んだ。
タスマニア州では今回の発表の数時間前にも、州内のキング島(King Island)に約10頭の若い雄のマッコウクジラが漂着して死んだと報じられたばかりだった。』(c)AFP/Andrew BEATTY
『マッコウクジラ14頭、打ち上げられ死ぬ 豪
(2022年9月21日 13:30 発信地:シドニー/オーストリア)
【9月21日 AFP】オーストラリア南東部タスマニア(Tasmania)州の島で今週、14頭の若いマッコウクジラが打ち上げられ死んでいるのが発見された。豪野生動物当局が21日、調査を行った。
現場はタスマニア州北部沿岸沖のキング島(King Island)。空からの調査では14頭以外に打ち上げられたクジラは見つからなかった。
州自然保護当局の野生生物学者クリス・カーリオン(Kris Carlyon)氏は現地紙マーキュリー(Mercury)の取材に、「偶発的な事故」だった可能性が高いと話した。海岸近くで餌を食べていたところ干潮になり打ち上げられたとみられるという。
カーリオン氏によると、クジラの死骸が発見されたのは19日で、18日には打ち上げられていたと思われる。
タスマニア州西部では2020年、豪史上最多となる470頭のクジラが打ち上げられた。ボランティアが救助に当たったが、300頭以上が死んだ。』(c)AFP
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