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2023年3月22日 (水)

私の世界・面白い話のネタ―「スイスが安全な投資先でなくなる・・!?」

ネットのBBCの解説記事から、今回のクレディ・スイス銀行の問題で「スイスが安全な投資先でなくなった・・?」という話です。

つまり、「167年の歴史を持つ銀行が数日のうちに壊れ、多くの雇用を奪い、株価を大幅に下落させるシステムになり、スイスが安全な投資先であるという評判を落とすことになった・・」ということで、みんなが享受しているネット情報社会の『負の恩恵の始まり!』かもしれません。

ただし、「安全な投資先がなくなる」ということは良いこともあります。

世界の大金持ち、特に独裁者やマフィアが安閑としてスイスの銀行に秘密口座を持てなくなったということは、何か?少し愉快な気がします。

 

『【解説】クレディ・スイス買収、最大の損失は「安全な投資先」スイスの評判

2023320日:イモーゲン・フォークス(ジュネーヴ)】

 

・スイス金融大手クレディ・スイスとの別れの時がやってきた。同行は1856年の創業以来、スイスの金融セクターの柱であり続けてきた。2008年の金融危機では、ライバルのUBSのように政府の救済を受けることなく、嵐を乗り越えた。そのUBSが今回、クレディ・スイスの救済者となった。

近年では、スイス・テニス界の神といえるロジャー・フェデラー氏が、クレディ・スイスのマーケティングの顔になっていた。こちらに微笑みかけるフェデラー氏のポスターが、スイス各地の空港に貼られていた。それは、強さや卓越性、持続力、そして信頼性の象徴だった。

しかし、この華やかなプロモーションの裏には、いくつかの大きな問題があった。経営陣の分裂や、2021年に破綻した金融会社グリーンシル・キャピタルへの高額投資、マネーロンダリング(資金洗浄)をめぐる有罪判決、そしてここ数カ月の顧客の信頼低下により、クレディ・スイスからは数十億ドルが引き出された。

クレディ・スイスの株式の10%近くを保有する、筆頭株主のサウジ国立銀行が、追加出資しない方針を示唆したことで、信頼性への疑念は一気に高まった。

クレディ・スイスの株価は暴落。スイス国立銀行(SNB、中央銀行)が「銀行市場の混乱による、スイスの金融機関への直接的な伝染のリスクがあることを示す兆候はない」と表明し、最大500億スイスフラン(約71000億円)の金融支援も申し出たものの、事態を安定させることはできなかった。

・居眠りしていた?

では一体、どうしてこんなことが起きたのだろうか。

15年前の金融危機の後、スイスは自国の大手銀行に対して、厳格な「大きすぎてつぶせない」法を導入した。UBSがそうだったように、自国の納税者が自国の銀行を救済するようなことは二度とあってはならない、という考えからだった。

しかし、今回UBSが買収することで合意したクレディ・スイスは、まさに「大きすぎてつぶせない」銀行だ。理論上、クレディ・スイスには今週起きた大惨事を防ぐための資本があった。

それに理論上は、スイスの金融規制当局とSNBはシステム上重要な銀行を監視しており、大惨事が起こる前に介入することができる。

先週クレディ・スイスの株価が急落し、世界中が懸念の声を上げているのに、スイスからは何も聞こえてこなかったのは奇妙だった。

スイスメディアでさえ、英紙フィナンシャル・タイムズの見出しに気が付かず、永世中立の立場を取るスイスがロシアの侵攻を受けるウクライナにどれだけの支援を行うべきかという議論に関心を寄せているようだった。

気付いた時には、クレディ・スイスは救いようがないほどのダメージを受けていた。その影響はスイスだけでなく、欧州の金融セクターを脅かしつつあった。

政府が緊急会合を開いて解決策を模索する中、首都ベルンにはパニックのにおいが漂い出していた。

スイスのアラン・ベルセ大統領は、「クレディ・スイスの制御不能な崩壊は、この国や国際金融システムに計り知れない影響を与えるだろう」と述べ、同行の買収を発表した。

クレディ・スイスのメルトダウンを防ぐために行動すべき人が居眠りをしていたという結論は避けられないと、一部のスイス国民は指摘している。

・スイスの評判を落とす

この注意不足が、大きな代償を招くことになった。UBSによる、約30億ドルという比較的少額での買収は、クレディ・スイスにとって屈辱的であるだけでなく、同行の株主を相当貧しくさせることになりそうだ。

また、おそらく数千人規模の雇用が失われることになる。クレディ・スイスとUBSの支店は、スイスのほぼすべての町に置かれており、買収が完了すれば、UBSがそれら全ての営業を続ける意味はほとんどないだろう。

しかし、この一連の動きによる最大の損失はたぶん、スイスが安全な投資先であるという評判を落とすことだ。

フィリピンのフェルディナンド・マルコス元大統領やコンゴ民主共和国(旧ザイール)のモブツ・セセ・セコ元大統領などの独裁者の秘密口座や、麻薬密輸のボスや脱税者のマネーロンダリングをめぐるスキャンダルにもかかわらず、スイスの銀行はフェデラー氏に象徴される「強くて、信頼できる」という評価をどうにか維持してきた。

しかし、いまではどうだろうか。167年の歴史を持つ銀行が数日のうちに壊れ、多くの雇用を奪い、株価を大幅に下落させるシステムになってしまったのではないだろうか。

今回の出来事は、大きな風評被害をもたらす可能性がある。スイスの銀行セクターも金融規制当局も、そして政府も、買収が最善の解決策だと主張してはいるが。

結局は土壇場になって、それしか解決策がなかったわけだ。政府や金融当局は今後、いくつかの厳しい問いを突き付けられることになるだろう。

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