私の世界・知らない世界―「ベネズエラとガイアナ、エセキボの領有権めぐり緊迫化・・!?」
ネットのAFPのニュース記事から、「ベネズエラとガイアナが係争地エセキボの領有権めぐり緊迫化・・」という、またもや新しい戦争の火種、それもイギリスなど西欧先進国の旧植民地政策の“付け”が回って来たような、今世界中で起こっている話です。
ベネズエラは係争地のエセキボ地域に関し、同地域の東側面を形成するエセキボ川が自然の境界としていますが、ガイアナの国土の3分の2強を占める広大なもので、「ガイアナも引き下がりようが無い・・」と思うのです。
後ろにウィキによる「グアヤナ・エセキバ」の説明を載せておきます。
『係争地の領有権めぐり緊迫化 ベネズエラとガイアナ
(2023年12月6日 14:42 発信地:ジョージタウン/ガイアナ)
【12月6日 AFP】ベネズエラと隣国ガイアナの間で、係争地をめぐり緊張が高まっている。ベネズエラのニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)政権がガイアナ内の係争地の併合を目指しているのに対し、ガイアナは、国連安全保障理事会(UN Security Council)に介入を要請する構えを見せている。
係争地は、ガイアナの国土の3分の2強を占めるエセキボ(Essequibo)地域。同国民80万人のうち12万5000人が居住している。米石油大手エクソンモービル(ExxonMobil)が2015年に同地域の沖合で油田を発見したのを受け、ベネズエラとの対立が鮮明となった。
ベネズエラでは3日、同地域の領有権をめぐって国民投票が行われ、圧倒的多数の95%が同国の領有権を支持する立場を示した。マドゥロ大統領はこれを受け、同地域を併合し、「ガイアナエセキバ」と命名することをうたった法案の国会提出を閣議で提案した。
また、ベネズエラ政府は国営石油会社に対し、原油採掘権入札を行うよう命じた。
こうした事態を受け、ガイアナのアニル・ナンドラル(Anil Nandlall)司法長官兼法相は5日、AFPに対し、同地域をめぐりベネズエラ側に新たな動きが認められれば安保理に訴える意向だと明らかにした。具体的には、国連憲章第41条に基づく制裁、もしくは第42条に基づく軍事行動を要請するとしている。
ガイアナはベネズエラの国民投票に先立ち、国際司法裁判所(ICJ )に対し、生存権への脅威だとして投票実施を阻止するよう要請。ICJは1日、ベネズエラに対し、「係争地の現状変更につながる行動を控えるべきだ」と言い渡した。ただ、ガイアナからの緊急介入要請は受け入れなかった。
ベネズエラはエセキボ地域をめぐる係争に関し、ICJの管轄権を認めていない。同地域の東側面を形成するエセキボ川が自然の境界であり、それは歴史的にも認知されていると主張している。』(c)AFP
・グアヤナ・エセキバ(スペイン語: Guayana Esequiba)
ガイアナ西部にある地域。エセキボ川以西が該当し、面積は15万9500 km2。
ガイアナが実効支配しているが西隣のベネズエラも領有権を主張しており、ベネズエラ側ではエセキボ地域(スペイン語: Essequibo)と呼称している。鉱物資源が豊かであるだけでなく、ガイアナにとっては国土面積の7割近くを占めるため、国勢も経済においても深刻な問題である。
<概要>
グアヤナ・エセキバの諸州を左上から時計回りに見る。1. バリマ・ワイニ州 2. ポメローン・スペナーム州 3.エセキボ諸島=西デメララ州 6.クユニ・マザルニ州 8.ポタロ・シパルニ州 9.アッパー・タクトゥ=アッパー・エセキボ州
国境をめぐるベネズエラとガイアナの対立は、かつての植民勢力スペイン対オランダ・イギリスの時代に根差し、1899年にはパリ仲裁裁定でイギリスの統治下にあったガイアナ(英領ギアナ(英語版))の領土と認められ、ガイアナは独立後もこれをもって最終決着しているとの立場であるが、ベネズエラは仲裁に不正があったとして認めていない。ガイアナが1966年5月26日に独立したことで問題がさらに複雑化し、この領域の帰属についてはガイアナ独立直前の同年2月17日にイギリス、ベネズエラ、そして英領ギアナの3者がジュネーブ協定(英語版)に調印し、当事者が平和的かつ満足のいく解決策を見つけることで同意した。
ところがベネズエラは外交チャンネルや経済の手段を駆使し軍事行動に訴え、ガイアナが当該地の開発を進めようとすると、それを支持する国家に対し経済制裁をほのめかし圧力をかけてきた。2015年にガイアナ沖で米石油メジャー最大手のエクソンモービルが大規模油田を発見するなど、付近の地域で相次いで油田が確認された。これによりガイアナは2023年に経済成長率が38%に達することが見込まれるほどの経済的な恩恵を受けることとなり、経済的な思惑も働いてベネズエラの態度は硬化した。2015年10月にはベネズエラに着任したばかりのアメリカ合衆国大使ペリー・ホロウェイが1899年の仲裁協定を支持する立場を表明した際には、ベネズエラは二国間問題への干渉であるとしてアメリカ合衆国政府に抗議を行っている。
ベネズエラは1899年仲裁協定の拒否や、当該地域を最終的に自国領とするかといった点を問う、法的拘束力のない国民投票を2023年12月3日実施した。このためガイアナは事前に国際司法裁判所(ICJ)に対して投票を差し止めるといった暫定的な措置を要請し、ICJはベネズエラに対してこの係争地について現在主流となっている状況の修正を試みるべきではないとした。しかし国民投票は実施され、その結果95%がエセキボ地域の領有に賛成票を投じ、ブラディミール・パドリーノ・ロペス(スペイン語版)国防相は国営テレビにて国民は見事にやってのけたと述べた一方、ガイアナのイルファーン・アリ大統領は国民に対して何も恐れることはないと呼びかけた。ガイアナはベネズエラの軍事的脅威に対抗するためアメリカ合衆国との軍事協力を模索している。ICJは2024年春にこの問題での裁判を計画しているが、ベネズエラはこの件に関してICJの管轄権を認めていない。
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