経済・政治・国際

2014年12月15日 (月)

私の世界・ムカツク話―「自民圧勝・・!」って言うけど、支持率は25%!?

ネットの日本経済新聞ニュースから、今回の選挙結果の話です。

マスコミ各紙は、“自民圧勝”を報道していて、議席数は下図のような結果、当然と言えば当然です。

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ただ、投票率は戦後最低52.66%なのです。

そして、自民党は得票率が48%の過半数以下であるのに、今回の衆院選で295ある小選挙区のうち76%にあたる223議席を確保してしまったのです。

酷いことに投票率を掛け合わせた有権者全体に占める得票割合は25%にしかならないのにです。

たった25%の支持で、憲法をも変えることが出来る3分の2以上の議席を与えたのです。それが今の日本、私たち有権者の認めている政治的現状であることを知るべきです。政治システムが基本的なところで間違っています。

その中で、沖縄では自民党は誰一人議席を得ることが出来ませんでした。いったい、彼らは反省するのやろか? と心配です。

私的立場を言うと、“政治力学的システム論”から、いつも反与党が原則、絶対投票に行き、棄権はしません。

『衆院選投票率、戦後最低の52.66% 総務省

2014/12/15 11:52 (2014/12/15 13:39更新)

 総務省が15日発表した衆院選の投票率は小選挙区が52.66%、比例代表で52.65%となり、いずれも戦後最低を記録した。これまでの最低は2012年の前回衆院選で、今回はそれぞれ6.66ポイント低い水準となった。

 都道府県別では東京都を除く46道府県で過去最低を更新した。さらに東京を含むすべての都道府県で12年の前回衆院選の水準を下回った。

 野党の選挙態勢づくりが遅れて安倍政権への批判票の受け皿が不明確だったほか、日本海側で雪が降るなど寒波に見舞われたのも響いたとみられる。

 菅義偉官房長官は15日午前の記者会見で、戦後最低の投票率について「残念だ。そうした中で(与党に)大きな支持をいただいた。謙虚で誠実にしっかりと対応していきたい」と述べた。

 総務省は15日、期日前投票の最終結果を訂正した。熊本県選挙管理委員会などからの訂正による。投票者数は13151962人で、12年の前回選に比べ9.2%増加した。有権者数に占める割合は12.6%。過去最多だった09年の13984085人(有権者の13.5%)に次いで多かった。

『自民、得票率48%で議席76% 得票数は微減

2014/12/15 13:30

自民党は今回の衆院選で、295ある小選挙区のうち76%にあたる223議席を確保した。得票率は48%。得票率に比べて議席獲得率が高くなる小選挙区の特性を生かした形だ。一方で総得票数は2012年の前回選に比べてわずかながら減少。有権者全体に占める得票割合は25%となり、投票率が過去最低に落ち込んだ影響を映し出している。

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2012年11月16日 (金)

私の世界・面白い話のネタ―「米が最大産油国、世界の需給変化」

ネットのナショナルジオグラフィック・ニュースからです。

石油採掘に水圧破砕(フラッキング)技術を採用するようになると、「2017年までにアメリカがサウジアラビアを抜いて世界最大の産油国となる」というのです。

水圧破砕(フラッキング)とは、正式名称を“ハイドロリック・フラクチャリング”というものだそうです。(下にフラクチャリングを説明)

ただ、「高い圧力を加えて地下の油ガス層(岩石層)に割れ目(フラクチャー)を作り」や「酸を岩石の破砕圧力以上の圧力で油層に圧入し岩石の破砕を起こすと同時に岩石を溶解」というのは、素人目にはかなりヤバイと思われるもので、地震や地下水汚染が心配です。

この掘削技術の改良は、アメリカだけではなく中国や日本も多大の恩恵を受け、将来の国際的なエネルギー需給バランスを変えるはずです。

中国が深刻なのは採掘に必要な水が無いという問題です。採掘に使う河川の水は農業や工業、生活用水と取り合いになるのです。

アメリカも今年の気候変動の影響で旱魃になり、農業に打撃を受けたばかりで水が足りていません。

将来、エネルーギーと環境問題は結局、水の問題になります。

<フラクチャリング>

高圧ポンプを用いて坑井内に高い圧力を加えて地下の油ガス層に割れ目(フラクチャー)を作り、非常に浸透性の高いチャンネル(油・ガスの通り道)を形成することによって,生産性障害からの回復 および 低浸透率層の流動性改善を図り、生産能力を向上させることを目的とした坑井刺激法の一つで、水圧破砕あるいは 弾性破砕ともいいます。

手法としては、フラクチャーの中に砂などの支持材を充てん()することによりその閉そく()を防ぐハイドロリック・フラクチャリングと酸を岩石の破砕圧力以上の圧力で油層に圧入し岩石の破砕を起こすと同時に岩石を溶解し油ガス層の浸透率を向上させるアシッド・フラクチャリングがあります。一般的に、硬質(ヤング率5MMpsi以上)で酸に対する溶解度が高い(70%以上)炭酸塩岩層には、作業費用の安価なアシッド・フラクチャリングが有効と云われています。

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(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構のホームページより)

『米が最大産油国、世界の需給変化

November 15, 2012

 国際エネルギー機関(IEA)は、水圧破砕(フラッキング)が世界のエネルギー情勢を一変させ、2017年までにアメリカがサウジアラビアを抜いて世界最大の産油国となるとの見通しを明らかにした。さらにアメリカは、ガス生産でも3年以内にロシアを上回り、世界最大の生産国の座に着くとも予測されている。

 どちらも数年前までは誰もが想定できなかった展開かもしれない。パリに事務局を置き、エネルギーの安全保障を担うIEAによれば、アメリカの「エネルギー復興(Energy Renaissance)」は将来の供給マップを大きく変化させているという。シェールガスを採掘する水圧破砕や深海油田の採掘といった技術は議論を呼んでいるが、アメリカの再躍進を後押ししていることは間違いない。さらにエネルギー業界が、豊富で未開拓の天然ガスや石油の産地に手を伸ばす道筋を示した。今やペンシルバニア州やノースダコタ州は、新エネルギーフロンティアの地として注目を集めている。

 アメリカにとっての最初の目標は、約40年間、7人の大統領が苦戦を強いられてきたエネルギー自給の確立だ。現在、総エネルギー需要の約20%を輸入に依存している同国は、業界のバイブル、IEAの年次報告書『世界エネルギー展望(World Energy Outlook)』によると、2035年までに自給態勢をほぼ確立する。2030年までには、スチーム補助重力排油法という新技術の開発に沸くカナダ、アルバータ州のオイルサンドも加わり、北米全体で石油の純輸出地域が形成されるという。

「北米は、石油・ガス生産の抜本的な変革の最前線に位置しており、世界の全地域に影響を与えるだろう」と、マリア・ファン・デル・フーフェン(Maria van der HoevenIEA事務局長は語る。

 だがあまりにも急な展開に、各国政府の対応は不十分だとの声も上がっている。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)のエネルギー持続可能性チャレンジ・プログラム(Energy Sustainability Challenge Program)の最高責任者、フランシス・オサリバン(Francis O'Sullivan)氏は、自国の政策立案者に疑問の目を向ける。「彼らは、未開拓の産油地における最近の開発ブームがどういう事態を引き起こすか、わかっているのだろうか。さらに、国内の石油資源の増大という観点からの意味合い、高まるエネルギー安全保障の潜在性を十分に考慮しているとは思えない」。

◆サウジアラビアを追い抜く

 IEAのチーフ・エコノミストで報告書の主著者のファティ・ビロル(Fatih Birol)氏は、ロンドンで開かれた記者会見の場で、「アメリカの石油輸入量は、1日あたり1000万バレルから400万バレルへと減少傾向にある」と説明。一方、バイオ燃料などを含む国内生産の増加は、大幅な減少分のわずか55%を賄うにすぎないと同氏は続ける。残りの45%は、乗用車やトラックに対して連邦政府が定める燃費基準の厳格化の結果だという。

 IEAは、2011年のアメリカの石油生産量1日あたり810万バレルから、2020年には1110万バレルにまで達する一方、サウジアラビアの生産量は1110万バレルから1060万バレルへ減少すると予測している。また、2025年にはアメリカは1日あたり1090万バレルに減少するが、サウジアラビアは同1080万バレルの増加に留まるという。

 天然ガスはさらに劇的な変化となる。アメリカの天然ガス生産量は、2010年の604bcm10億立方メートル)から2015年までには679bcmにまで増加すると予測されている。ロシアでも同様に増加すると見られるが、同時期までには675bcmが限界とされ、生産量トップの地位を奪取するには十分だ。2020年には、アメリカが747bcm、ロシアは704bcmと、両国の差は一層顕著になると見られる。この時点でアメリカは天然ガスの純輸出国になるだろうと報告書には記されている。

◆どの国もエネルギー問題を懸念

「世界のエネルギーを巡る状況は急速に変化し、主役となる国も資源も流動化している」とIEA事務局長ファン・デル・フーフェン氏は述べる。「北米での展開が世界中に影響を与えるのは間違いない。どの国もエネルギー問題に不安を抱えている」。

 つまり、アメリカがエネルギーを自給できるようになれば、消費者の胃が痛くなるような国際石油市場の価格変動に左右されないで済む。また、アメリカ産の石油は、需要が急拡大している他の国際市場に注がれることになる。

 実際に、アメリカでは低下している石油の対外依存度は、逆にアジアでは大幅に上昇している。報告書によると、2035年には中東の石油輸出量の9割がアジア向けになるという。アジア諸国は戦略的な石油輸送ルートを確保するため、さらなる投資が必要になるだろう。

 また、エネルギー供給の立役者の交代が、天然ガス価格に大きな差をもたらしている。数年前は国際価格に地域格差はほとんどなかっが、現在ではヨーロッパの価格はアメリカの5倍、アジアはアメリカの8倍にも高騰している。ただし、「輸出量が増えれば、アメリカ以外の価格も下落するだろう」とファン・デル・フーフェン氏は予想している。

◆需要は引き続き拡大

 世界全体のエネルギー需要は、2010年の1238000toe(石油換算トン)から2035年には1673000toeに上昇すると予想されている。中国、インド、中東の生活水準の向上が、3割に及ぶ増加分の主な要因だ。発展途上国が全世界の需要量に占める割合は、2010年の55%から2035年には65%に高まると予想され、その中で中国の需要は60%増加すると報告書は述べている。

 一方、経済協力開発機構(OECD)に加盟する先進国のエネルギー需要は、基本的には現状と変わらないだろうとIEAは見ている。石炭や石油の消費量は、現在の57%から42%にまで低減する見込みだ。

 IEAは、エネルギー効率の改善に後ろ向きな各国政府に対し、懸念を表明した。改善の余地を残す経済大国の3分の2が、現状維持に安住している。効率が向上すれば、生活水準を下げなくても、2035年までのエネルギー需要の伸びは半減するだろうとIEAは指摘している。

 化石燃料需要の絶対量は2035年まで増え続けるが、エネルギーミックスに占める割合は81%から75%にまで減少すると予想される。一方、世界の石油需要は、1日あたり2011年の8740万バレルから2035年には9970万バレルにまで増加する見通しで、中国だけでその半分を占める。

 同じ2035年には、天然ガスの世界需要が50%増加して5兆立方メートルに達する見通しだ。OECD加盟国内では、天然ガスは発電用燃料として石炭に取って代わっている。アメリカの場合、石炭による発電量はわずか数年で50%から32%に減少した。アメリカ、ヨーロッパ、日本の石炭使用量は減り続けるものの、中国とインドでは増えるため、石炭の全体的な需要は引き続き拡大し、2035年には21%増となる。

 他方、原子力はOECD加盟国内でもドイツや日本など一部の国で、2011年の福島第一事故の影響を受け原発を停止している。しかし、中国、韓国、ロシアでは逆に利用が増えているため、原子力発電量が世界全体の発電量に占める割合は2035年までに12%になるとしている。

 IEAによると、再生可能エネルギーによる発電は2010年の20%から2035年までに31%に拡大する見込みで、OECD加盟国内では風力発電が、非加盟国では水力発電がクリーンエネルギーの主力となっている。バイオ燃料をはじめ、再生可能エネルギーの需要は政府の助成金に大きく依存していると報告書は指摘している。2011年の助成金は総額880億ドル(約7兆円)で前年比24%増だった。

 世界の総電力需要は、2035年までに70%以上増加し、32000テラワット時に達する勢いである。その大半がOECD非加盟国によるもので、中国とインドだけで半分を占める。電気料金は2035年まで15%の値上げが予想されるが、一部の地域ではさらに上昇する可能性がある。アメリカの場合、2035年の平均家庭用電気料金は1キロワット時あたり約14セント(約11円)となり、ヨーロッパでは25セント(約20円)近くまで上昇する。「この大きな差はアメリカに有利に働くだろう」とビロル氏は指摘している。

 エネルギーの需要と生産が高まると予測される中、温室効果ガスの排出抑制の取り組みについて報告書は悲観的な見方を示している。エネルギーに関連する二酸化炭素排出量は2011年の31.2ギガトンから2035年には37ギガトンに増加、平均気温の長期的な上昇幅は3.6度になると予測されている。

 2009年の国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)で留意されたコペンハーゲン合意では、地球の気温上昇を2度以内に抑えるという科学的見解を各国は認識したものの、温室効果ガス排出削減に関する世界的な合意は得られなかった。

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2011年7月 6日 (水)

小出氏の敬愛する田中正造のすごいところ

74日の毎日jpのインタビューで小出裕章氏は『田中正造。「私が最も敬愛している人です」と発言しています。

『正造さんは国家に見捨てられた農民に最期まで寄り添い続けた。亡くなる時も、自分の病気より鉱毒のことを気にして、住民を叱咤(しった)した。実に潔い生き方だと思います』

 『原発には都会が引き受けられないリスクがある。そのリスクを、都会の住人は社会的に弱い立場にある過疎地の人たちに押しつけている。仮に原発事故が防げても、原子力を使い続ける限り核のゴミ(放射性廃棄物)は増え続けるし、人間はそれを無毒化できない。私たちの世代は、自らの利益のために、選択権のない後世にその『毒』を押しつけているのです』

http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/05/mainichi-jul-4/より

 田中正造の思想は、それが今の日本国憲法の下敷ではと思うほど反戦、人民・人権主義、地域・反植民地主義で、日露戦争に勝利し、世相は帝国主義に向かって「それゆけどんどん」の時期なのに驚きます。

戦争は罪悪である

 これは現在ではあたりまえのことですが、19世紀・20世紀になっても国と国との間では「戦争は正義」「力によって物事は解決する」という考え方が根強く存在していた時期ですから、「戦争は罪悪である」という田中正造の主張は大事なことなのです。

 田中正造は三宅雄二郎宛の書簡(明治37年11月26日)のなかで「戦争の罪悪は論を要せず」と述べ、「戦争は必要なりとする事ありとするも、我国の内政の如き、公盗横行の政府にして妄りに忠直の人民を殺すことを敢えてするものの戦争を奨励するに至りて言語道断なり」と言っています。

世界の軍備は全廃すべきである

 ここが田中正造のすごいところですが、あの時代に「世界の軍備は全廃すべきである」ということを主張しています。これは「田中正造翁談」(明治41年45日付)の記録の中にあるのですが、ちょうどこの時期にオランダのハーグで万国平和会議が開かれ、そのニュースを正造が聞いて谷中村から東京へ出かけていって、そこで陸軍・海軍の全廃ということを主張します。

 この時、日本は日露戦争で勝っており、この時期こそ「日本が世界の前に素っ裸になって、陸海軍を全廃すべきだ」と正造は言うのです。「これが弱小国の口から出るのでは折角の軍備全廃論も力が無いが、大戦勝の日本は軍備全廃を主張する責任がある。いや、権利がある。」とこのように言ってます。

 さらに「この機会を逸してはならぬ、是非ともこの一大主張をたずさえて日本の全権が出かけねばならぬ」「もし万国平和会議で日本の主張を拒絶して軍備全廃を拒否したなれば、日本だけでも陸海軍を撤去しなければならない」。「勝って兜の緒を締めよ」ということを、世間で一概に軍備を拡張することだと思うのは大変な誤解である。「勝って兜の緒を締めよ」というのは、それこそ軍備全廃ということを言うのだ、と正造は言ってます。

国家間の紛争は話し合いで解決すべきである

 正造の日記(明治44年6月9日付)に書いていますが「対立、戦うべし。政府の存在する間は政府と戦うべし。敵国、襲い来たらば戦うべし」と述べ、その戦うのに「腕力殺伐」と「天理による」との二つの道を区別すべきで、「予はこの天理において戦うものにて、倒れてもやまざるは我が道なり。天理を理解しこの道実践のもの宇宙の大多数をえば、すなわち勝利の大いなるものなり。道は二途あり殺伐をもってせるを野獣の戦いとし、天理をもってせるを人類とする。人類は天理をもってせるものなり」。野獣には言葉がない、だから意思の通じない時には腕力を使うのだ、人間には言葉があるじゃないか、言葉があるのにどうして腕力を使うのだ、言葉で、つまり話し合いで解決が出来るはずだ。と書いています。

 これは現代では集団安全保障という概念でとらえるべき問題です。これがこの時期に田中正造が主張していることなのです。国家間の紛争は話し合いで解決すべきであると…

人民を救うことを訴えています

 正造が更に偉大なことですが、日露戦争の時期に、日本とロシアの両国の人民の立場に立って人民を救うことを訴えています。これは黒澤酉蔵宛の書簡(明治38年1月31日付)で述べています。「ロシア政府の暴挙にして請願人を虐殺す。これ決してロシアのこととして見るべからざるなり、我が国もまさに相同じ。予は泣いて日露両国の貧民に代わりて両国の義人に訴えるものなり。なかんずく谷中村の惨事はその最たるものなり」と言うのです。

 「血の日曜日事件」というのが、1905年の1月22日にロシアの首都ペテルブルグで起きました。これは「労働者の待遇改善」「政治的自由の確保」「日露戦争の中止」を請願する労働者・民衆のデモに対して、軍隊が発砲し2千人以上の死傷者が出たという事件です。この「血の日曜日事件」が発端になってロシアの第一次革命が起こるのです。この革命は成功しませんでしたけれども、その後の1917年のロシア革命につながっていきます。

 この「血の日曜日事件」の直後のニュースを知って正造は、ロシアの人民と谷中村をはじめとした日本の人民との連帯の気持ちをここで表しているのです。そして正造の心の根底にあるものは……人民を救う……です。

人民があって国家がある

 これは今の日本国憲法の立場ですが、当時の大日本帝国憲法では、国民は全部「臣民」なのです。大日本帝国憲法には国民というのは出てきません。臣民というのは天皇の家来である民ですから天皇あっての臣民。人民があって国家があるのではなく、国家があり、天皇の統治のもとに臣民がいるという、これが大日本帝国憲法の基本的な立場ですから、そういう中で正造は日記(明治36年10月16日付)に書いていますが、「人民があって国家がある」ということを日露戦争の時に、鉱毒問題は対露問題、ロシアとの戦争の問題よりも先決問題だ。谷中村の問題は日露戦争よりも大問題だと主張するわけです。このことは何度も繰り返し正造は言っています。

植民地問題について

 日清戦争によって日本は台湾を植民地にしました。「新領土台湾を得たるも本国は多大の土地を滅亡せしめたり」。これは正造が友人の梅原薫山の無実の罪をそそぎ清める会合でのあいさつ(明治36年11月10日)のなかで述べていることです。「明治26年、7・8年の戦没で我が日本は台湾を新領土としても、ちょうどそれと同時代に我が日本は伊豆と安房とを合わせたよりも大きな土地を失ったではないか」。つまり鉱毒の被害によって台湾の土地よりももっと広い土地が滅亡しているではないかということを正造は訴えます。

 「なお軍国に借りて社会を蹂躙し、私欲をたくましゅうとする悪魔を撲滅し国民は国民としての権利、人道を保全することを努めよ」と田中正造は日露戦争の始まった時に訴えています。

人権は法律よりも重い

 正造の日記(明治45年3月24日付)の中に、「人権また法律より重し。人権に合いするは法律にあらずして天則にあり」と主張をしています。なによりも人権というものを田中正造は、正面にうちだしているわけです。

地方自治は国家の基礎である

 地方自治こそ国家の基本にいならなければならないということを正造は言ってます。「日露戦争たけなわの時にあたりて国家の基礎団体たる町村を破壊することを為す。すなわち谷中村は日露戦争に際して無法に自治体を破壊されたるなり」、これは「建白書」(明治45年~大正元年)のなかで述べています。常に地方自治体を基礎にして国のあり方を考えなければいけないという思想を田中正造は述べています。

【2000年第28回渡良瀬川鉱害シンポジューム配布資料より】

http://www8.plala.or.jp/kawakiyo/index4.htmlより

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2011年7月 5日 (火)

騙されてはいけない40―松本復興担当相の発言

私には松本氏の発言が、少しラフだけれど基本的に問題だとは思えませんし、「被災地住民を馬鹿にした発言」に聞こえません。

私には管総理の発言も、いつも「辞める」とは言っていないように聞こえるのですが?

○問題の、「知恵出したところは助けますけど、知恵出さないやつは助けない」発言は、その後に「・・そのくらいの気持ちを持って。」と言っているので、「知恵出さないやつは助けない」のみ強調するのは誤解です。

毎日JPの記事(毎日新聞 201175日)からです。

『松本龍復興担当相が3日に岩手、宮城両県庁を訪れた際の主な発言は次の通り。

<宮城県庁での村井嘉浩知事との会談>

 うちのチームは多分戦後始まって以来、こんなに各県、各市町村と寄り添ったチームはないくらい、素晴らしいチームだから。

 仮設(住宅)とかに付属する施設なんか考えて、古里から離れたらシャトルバス出すとか、あるいは孤立死をさせないためにみんなで昼飯食べましょうとか、ね。みんなで食べましょう仮設作ればいいじゃん。

 何でも相談には乗る。だからしっかり政府に対して、甘えるところは甘えて、こっちも突き放すところは突き放すから、そのぐらいの覚悟でやってください。

 (漁港を)3分の1~5分の1集約すると言っているけど、県で(漁業者の)コンセンサス得ろよ。そうしないと我々何もしないぞ。だからちゃんとやれ。そういうのは。

 今、後から(村井氏が)入ってきたけど、お客さんが入ってくる時は、自分が入ってからお客さん呼べ。いいか。長幼の序がわかっている自衛隊ならそんなことやるぞ。分かった? しっかりやれよ。最後の言葉はオフレコです、いいですか、みなさん。書いたらその社は終わりですからね。

 <岩手県庁での達増拓也知事との会談>

 俺九州の人間だから、東北が、何市がどこの県とか分からんのよ。

 本当はね、仮設住宅はあなたたちの仕事だから、仮設よりも次の恒久住宅みたいなのを我々は構想する。だから、どういう知恵が出せるか、これからは知恵合戦だ。

 知事は県産品ばっかり売っているから、青森とか北海道の業者呼んで、その人たちに、例えば、県内で雇ってやれよと言えばいい。そのくらいの気持ちでやっていかないと。

 ちょっともどかしかったのは、緊急雇用創出基金とかいうのも提示をしたが、地方に伝わっていない。どんどん使いな。

 俺なんかちゃんとアイデアもっているだろ。ずっとこの仕事やっているから、ずっと指示しているから。国は今、進んだことやっているから、まずそこに付いてこないと。

 知恵出したところは助けますけど、知恵出さないやつは助けない、そのくらいの気持ちを持って。だから昨日、宮古市の山本(正徳市長)にも言ったけど、もうアレがほしいコレがほしいはダメだぞ、知恵出せよ、という話をした。あれ俺の弟みたいなものだから。甘えるなと言った。』(要旨)

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2011年6月 4日 (土)

菅直首相と鳩山前首相の「確認事項」―後から気がついても

『菅直人首相と鳩山由紀夫前首相は2日午前の会談の「確認事項」を文書にまとめ、公表した。内容は次の通り。

1、民主党を壊さない。

1、自民党政権に逆戻りさせない。

1、東日本大震災の復興ならびに被災者の救済に責任を持つ

(1)復興基本法案の成立(2)2011年度第2次補正予算案の早期編成のめどを付ける)。(2011/06/02-13:59)』

(=時事ドットコム)

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011060200464

鳩山元総理は約束が違うといっていますが、「確認事項」は早期退陣のことに触れていません。内閣不信任決議案を採決する前の民主党代議士会の菅直首相の発言もやる気満々に見えました。

『震災対応と原発の冷却・安定に「一定のめど」がついた段階で、若い世代に責任を引き継ぐ』としたので、「直ぐに辞める」とは何かニュアンスが違い過ぎると感じました。

直後に鳩山由紀夫前首相が立ち、「復興基本法が成立し、第2次補正予算案の編成にめどが立った段階での辞任で合意している」と補足したのですが僕は、原発事故の冷却・安定について言わないで、そんなに早く出来ないのにと思いました。政治家に限りませんが二人だけの話を持ち出して、言った、言わないを言うのは不毛の繰言です。

「後から気がつくテンカンやまい」という言葉を思い出します。

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2011年5月19日 (木)

起立の強制・子供の愛国心はそんなことで毀損されない―橋下知事へ

『日本国の公務員なら、君が代に敬意を払え。敬意とは起立して歌うこと。これが社会の常識であり、国民大多数の普通の感覚。せめて、子どもたちの晴れ舞台は、厳粛なムードで祝福してあげろ。それが嫌なら、日本国の公務員を辞めて、自分の主張を通せる仕事をしろ!身分保障に甘えるな!』

と橋下知事は言いました。

本来、人の「優しさ」は魂の問題で、幼児期(34歳まで)に「やさしく」・「大切に」育てられてはぐくまれます。そのとき、自分を育てるあらゆる環境への信頼が「優しい心」や「生きることの大切さ」、「同情心」、「愛する心」を生むのです。「愛国心」もそうです。

学校の先生は「日本国の公務員」でも自由があり、「君が代」が国の象徴と思わない考え方もあってよいのです。ダメな先生が起立しないと、もっと大きな声で祝福しようとする子供もいるのです。私の子供の頃、反面教師と呼んでよい人達が沢山いました。「君が代」に敬意を払うのは先生の自由でよいのです。子供の心はそんなことで毀損されません。

「学ぶとは心に誠実を刻むこと。教えるとはともに希望を語ること。」

(=アラゴン)

を実践すればよいのですが、ダメな先生(私はそうは思いませんが)もいた方がいいのです。形式的な国家斉唱や国旗掲揚での起立の強制は何の意味もありません。

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2011年3月24日 (木)

パンドラの箱について

病気や悲しみ、貧困など人々の不幸は箱が空いたときに飛び出てしまい、最後に1つだけ残ったものが「エルピス」で予兆や期待、希望と訳せるのだそうです。

①「エルピス」を予兆とすると、予兆が箱の中に残されたので外の世界には希望がある。

②未来で何が起こるか分かってしまうと人間は絶望して生きる事を諦めてしまう。しかし予兆が最後に残されていたので人々は絶望しないで生きられる。

③予兆が残り人間は結果が分からなくなり、無駄な努力もしなければならなくなる。

④実際の幸福は逃げ去ったが、いつかは幸福が手に入るという希望が残っている。

⑤偽りの希望が残り、人々は絶望する事もできず、空虚な期待を抱きながら生きなければならない。

⑥そもそも希望がある為に未来がわからず諦めることを知らない人間は、永遠に希望とともに苦痛を味わわなければならない。

(=ウィキペディア参照)

最初「希望」が残ったので良かったのかと思ったのですが、そうとも言えないようで様々な解釈が成り立ち、人間の未来を暗示しています。

核技術をはじめ遺伝子工学の人工ウイルスや人工多能性幹細胞(IPS細胞)技術、ナノマシン工学は人間の「希望」になるのでしょうか?

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2011年3月23日 (水)

「便利さ」のパラドックスと逆襲

電気を作るはずの原子力発電所は電気がないとコントロール出来ないという笑っちゃうほど悲惨なブラックジョークの始まりです。パンドラの箱はもう開いたのでしょうか?

思い出したのですが、電池切れでクーラーが使えず困ったことがありました。最近の電化製品はリモコンが普通ですが、機械式のスイッチを省略している場合が多いのです。テレビでもそうですが、なぜ機械式の補助スイッチを付けようとしないのか。リモコンがあればよいというのは、「効率性」や「コスト」を優先する企業側の発想です。電池が切れて困ることになる人はごく一部なので売れ行きに関係がないと思って、リモコンの「便利さ」だけを売ればよいのでしょうか。

もう一つ、このあいだコンセントを入れて掃除機のスイッチを押しても動かず使えないので困り果てました。仕方なく、会社まで持っていって同僚の電気に詳しい「大ちゃん」に見てもらいました。

彼の結論は、耳を疑う「電池切れ」というものです。

私:「えー、この掃除機電池で動いてへんよ・・・?」

大ちゃん:「掃除機本体に手元のスイッチのON・OFF信号を赤外線で本体に送るのに電池が使ってあります。」

といってホースの手元のスイッチの横をスライドさせて電池を取り出しました。

「便利さ」はその裏があってかならず逆襲されるものです。前から便利で心地よい電子式スイッチがなんとなく嫌いで機械式を好んでいた僕の感は正しいようです。

30年以上前の文を思い出しました。

「ビョウキ社会」より

①文化・教養を売る・・・小ずるさのすすめ

個性化を売る・・・・・〈私だけ〉を操れ

健康を売る・・・・・・不安につけ込め

便利さを売る・・・・・怠け心育め

豊かさを売る・・・・・貧しさごまかせ

ますますひどくなっているようです。

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2011年3月22日 (火)

嘘を言わないこと

「正直に言うと、僕は嘘つきなのです。」

この言葉は、意味がありませんが良く使うものです。

テレビは不思議な情報ツールで、出ている人が嘘を話すと視聴者に分かるのです。政治家達は嘘を付かないといけない場面は決してテレビを許可しません。

「現在のところ・・・」や「直ぐには・・・」、「さしあたっては・・・」などの条件をつけるとそれ以降の文は嘘でなくなる(=条件の意味があいまいで嘘と証明不可)のを彼等は知っているのです。

彼等は嘘を言っているわけではないので平気な顔でいるのです。ただ、「本当のこと」を言わないか分からないだけなのです。

「不確実なことは言えない」と言うのは、将来ことは話ができないということです。

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情報社会のパラドックス

この社会は高度情報社会として発展しようとしていますが、1つ大切なことを知る必要があります。それが、いわゆる情報のパラドックスと言う言葉に象徴される現象です。

①情報の価値のパラドックス

人々はいろいろな情報を収集し、分析・加工して価値のある情報として提供しようとしますが、価値のある情報の特性の1つは入手の困難性です、誰でも容易に入手出来るデータは情報の価値が下がるのです。

②情報サービスのパラドックス

情報サービスの目的は情報の多様化や情報量の増大ですが、それは、一方で混乱を生み何が本当に良いか、どの情報が本当なのかわからなくなる世界を出現させます。

③システムのパラドックス(便利さの不便性)

誰でも使えて便利で巨大なシステムは、複雑すぎて分からなくなり一部の人間しかコントロールできない不便で危険なものの出現をみます。

④大衆化と無名性の無法化と高度管理社会

高度情報社会とは大衆化と無名性のルーズさと高度管理社会の2層構造が生まれるでしょう。インターネットは一見無名化された大衆情報の氾濫を偽装しますが、実は高度に管理された情報社会になるのです。

⑤人間の情報処理能力と提供情報量の乖離

情報を受信する人間はいくら時間があっても足りなくなり、本当のことが分からなくなるでしょう。

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