私の世界・知らない世界―糞を食べて反芻、栄養確保のナキウサギ!?
ネットのナショナルジオグラフィック・ニュースからです。
「ナキウサギの食糞という習性」の研究記事で、「餌を食べた後、まず緑色のやわらかい糞をし、さらに栄養を摂取するために、この糞を食べる。その後、固形のコロコロした糞をする」というものです。
ジオの写真が余りに可愛いので、昔息子たちが小さい頃に飼っていたハムスターを思い出し、思わず紹介です。
ナキウサギ(ジオより)
ナキウサギ(ウィキより)
日本にもキタナキウサギの亜種のエゾナキウサギがいるそうです。
日本に住むエゾナキウサギ(ウィキより)
話は別に:ハムスターは息子たちが幼稚園の頃、動物の世話も学ぶ必要があると思って飼いました。ただ、オス・メスを分けるか1匹だけにしないと、どんどん赤ちゃんが出来て大変です。
思惑が少し違ったのは、子供たちは遊び相手にするだけで世話を余りしません。従って、世話係りの私ばかり懐くのです。手の匂いを覚えると、安心して身を任せ、余計愛おしくなります。
短命で“死”と言うものを子供たちが知ったのは彼のお陰だと思うのです。裏庭にお墓があり、ウインク(飼い犬の女の子)も一緒です。
『ナキウサギ、“食糞”で温暖化に適応
(December 27, 2013)
地球温暖化が進む中、保全生物学の専門家は、気温が低い地域に暮らす動物の将来を心配している。例えば、北米やヨーロッパ、アジアの山岳地帯に生息する多毛のナキウサギもその1つだ。しかし、アメリカナキウサギ(学名:Ochotona princeps)は、かなり風変わりなエサのおかげで、厳しさを増す環境を克服できるかもしれない。
新たな研究によると、低地のナキウサギは、栄養価の低いコケ類を食べて繁栄しているという。彼らは、温暖化する環境に対する行動適応能力を備えているらしい。
通常、ナキウサギ科に分類される動物は寒冷な高山地帯に生息する。アメリカナキウサギは、オレゴン州ポートランド郊外にあるフッド山(標高3429メートル)の岩の多い斜面でもよく確認されている。ノウサギなどと同じウサギ目に属し、大型のネズミ程度の大きさで、小さなテンジクネズミとそっくりだ。
代謝が活発で体温も高い。大きな腹部や短い四肢、小さな耳、短い尾がほぼ球状にまとまり、加えて灰褐色の厚い毛皮が体温の低下を防いでいる。保温力が高く、摂氏25度を上回る気温に3日以上さらされると、死亡する場合もある。
ユタ大学大学院博士課程のジョアンナ・バーナー(Johanna Varner)氏にとって、フッド山に近い低地、コロンビア川渓谷での目撃報告は寝耳に水だった。ナキウサギが好むフッド山の環境とは、あまりにもかけ離れているからだ。
フッド山で雪のない期間は3カ月に過ぎない。ずんぐりしたナキウサギは短い夏の間に走り回って、できるだけ多くの草花や小枝を集める。長い冬の間に少しずつ食べられるよう、食料貯蔵所“干し草の山(haypile)”を作り上げるのだ。一方、コロンビア川渓谷が雪に覆われるのは1年のうち3週間程度。バーナー氏は、現地での暮らしぶりや、その食生活を調べることにした。
オレゴン州に到着した同氏は、フッド山と渓谷のナキウサギの調査に取りかかる。研究メンバーと交代で2時間ずつ双眼鏡で観察、成体の食料を突き止めた。フッド山とは異なり、コロンビア川渓谷のナキウサギはコケ類を食べている。栄養がほとんどないコケとは、バーナー氏も想定外だった。
「哺乳類が大量に摂取するには栄養価が低すぎる。繊維質が80%を占め、ほとんど紙と同じだ」とバーナー氏は話す。
◆自分の糞を食べて栄養摂取
コケ類の栄養を余すことなく摂取するには、ナキウサギの食糞(しょくふん)という習性が欠かせない。「自分の糞を食べる行動を指す」とバーナー氏。
ナキウサギは小さな硬い糞の塊のほかに、より大きく湿り気を帯びた“盲腸糞”も排出する。消化途中のコケと胃腸の微生物が混ざり、非常に栄養価が高い。再び摂取すれば、コケを直接消化する微生物のおかげで、より多くの栄養を抽出できるという。
「盲腸糞にはコケの6倍も栄養がある。消化途中で反芻するするウシと同じアイデアだ」とバーナー氏は評価している。』
ナキウサギ
ナキウサギは一見ハムスターのような小動物で、短い四肢と丸い耳、短い尾をもつ。サイズは種によって異なるが、体長約18-20cm、尾長2cm弱、体重75-290g。狭義のウサギ類と同様、餌を食べた後、まず緑色のやわらかい糞をし、さらに栄養を摂取するために、この糞を食べる。その後、固形のコロコロした糞をする。ナキウサギは草食であり、さまざまな植物を採食する。その棲息地により、主に草やスゲ類、潅木の小枝、コケ、地衣類などを食べる。ウサギ目の他の動物と同様、ナキウサギは切歯をもつが犬歯を欠き、また、臼歯の数は狭義のウサギ類より少ない。歯式は 2.0.3.2/1.0.2.3 (切歯、犬歯、小臼歯、大臼歯)となる。岩地で暮らすナキウサギは、1度に5頭までの子しか産まないが、巣穴を掘る種は、これより多くの子を産む傾向があり、繁殖の頻度もより高い。この違いはおそらく、後者の棲息地の方が、より豊かな資源を活用できることによるものと思われる。妊娠期間は25-30日程度。・・(=ウィキペディア)
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