将棋・囲碁

2022年11月 4日 (金)

私の世界・面白い話のネタ―『A級順位戦、前代未聞の出来事・・で、「将棋界の常識は世間の非常識」!?』

 ネットの現代ビジネスから、『A級順位戦で佐藤天彦九段が「マスク未着用による反則負け」となった前代未聞の出来事・・』の詳しいことが分かる記事です。

 Youtubeのニュースなどで、事件の内容を知ろうとしても詳しい事情は無理、なんとなく喉にトゲの刺さったような厭な感じがしていました。

 今回の記事を見て少しは納得出来たので紹介します。

 多分ですが、私の棋力は素人二段程度?、“ボナンザ4(=将棋ソフト)”にほとんど負けます。将棋界ウォチャーとしては歳が歳なので、相当な(=半世紀以上)者と思っているのです。

 「反則負けにしてください」とクレイムを付けた永瀬拓矢王座を非難するのは、本当に「筋が悪い一手:悪手」と思います。

話は別に:「梨泰院の事故」で、古くからある言葉の「将棋倒し」というのを新聞社などの各報道機関は使えず、「雑踏事故」や「群集倒し」などと変な間に合わせ言葉にしています。将棋連盟の苦情からだそうです。

意外な感じですが、将棋連盟は思った以上に実力?があるのです。

それと余談ですが、棋士の実力伯仲は凄まじいものがあり、昼食に「何か、軽いものを!」と対戦相手が云うのを聞いただけで、「やったー、何か体調悪そうやし勝てる!」と思うのだそうです。

なので、加藤一二三九段の毎度“うな重”は有名な話です。(このブログでも紹介=以下のURL

・私の世界・棋士の面白い話―奇人加藤一二三九段の魅力①

http://masaki-knz.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-9e8e.html

・私の世界・棋士の面白い話―奇人加藤一二三九段の魅力②

http://masaki-knz.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-fa24.html

 

『「佐藤天彦マスク問題」の裏側にあるもの…「軍曹」を悩ませた「将棋界の常識は世間の非常識」

2022.11.03

 元名人の佐藤天彦九段が前代未聞の「マスク未着用による反則負け」となった、A級順位戦。厳格なことで知られる対戦相手の永瀬拓矢王座は、世間の非難がまさか自分に向くとは思いも寄らなかった。棋界でジョークのように言われる「千駄ヶ谷の常識は世間の非常識」はどうやらホントもあるようで…

・「反則負けにしてください」と5回要求

10月31日夜、レジェンドの勝利に将棋ファンは沸き立った。52歳の羽生善治九段が、永瀬拓矢王座に勝ち、王将戦挑戦者決定リーグ5連勝となって1位確定となったのだ。暫定2位の豊島将之九段にもプレーオフの目があるとはいえ、通算100期の大一番をかけて、羽生九段が藤井聡太五冠と激突する可能性が非常に高くなった。

〈一番苦手としていた永瀬さんを、ここで倒すなんて凄い!〉〈羽生先生と藤井先生のタイトル戦、想像するだけで胸が熱くなる〉といった書き込みが続出する中、〈やっぱり永瀬先生には佐藤天彦戦の影響があったんだな〉という感想があった。

永瀬拓矢は、藤井の研究パートナーとしても知られるタイトルホルダー。ストイックな姿勢と勝負に辛い棋風から、将棋界では「軍曹」の愛称で知られる。その永瀬が負けた心理的影響とは、3日前に発生した「マスク反則」騒動だった。

将棋連盟は今年2月より、健康上の理由がある場合や飲食など一時的な場合を除き、対局時にマスクを外した場合、反則負けになるという規定を定めている。

ところが1028日に行われたA級順位戦、永瀬vs.佐藤戦の終盤、盤面に集中する中で佐藤九段がマスクを外したまま思考の海に沈んでしまったのだ。激戦は深夜に及んでおり、立会人もいなかった。当事者以外に将棋会館に残っているのは、数名の観戦記者と連盟関係者のみだった。当日の様子を知る将棋連盟関係者が言う。

中断時の局面の形勢は、将棋ソフトの評価値で言えば500点程度、後手番の佐藤がやや有利な局面だった。その後、佐藤の反則負けが決定し、一般ニュースで報じられた際、朝日新聞が「ちなみに囲碁の場合は、マスク着用を促す注意がなされ、それに従わなければ失格となる」と報じたことも手伝い、「なぜ一言、本人に注意してからの反則負けにしなかったのか」という意見がSNSなどにさかんに投稿された。

さらにはホリエモンが「永瀬、せこい」という書き込みをしたこともあり、将棋界は久々の“炎上”に襲われてしまったのである。

「永瀬先生は、佐藤先生がマスクを外してから、5回も記者室にやってきて『反則負けにしてください』と要求しました。ただ、記者としても自分たちで勝負を決めるわけにはいかないので、渉外担当理事だった鈴木大介九段に連絡して、裁定を受けるため時間がかかっていたんです」

・千駄ヶ谷の常識は世間の非常識?

「千駄ヶ谷の常識は世間の非常識と言われるでしょう。私たちが言うと、なかなか世間の人に納得してもらえないので言いにくいのですが、今回の件は、天彦の負けで仕方ないです。もちろん将棋界でもいろいろな意見がありますが、永瀬の行動は正しいですよ」

あるトップ棋士は、こう言う。

「永瀬とすれば、このまま秒読みに入ってしまったら、(注意をうながすため)席を立つこともできなくなるので、その前に裁定を出してもらう必要があった。自分が不利だから、反則負けを主張するなんていうことはありえない。そもそも永瀬と天彦とは仲がよく、遺恨があったわけでもありません。

マスク外しは反則負け、というこのルールの施行は、前述の通り今年2月。このルールが適用される以前には、かなりの棋士が対局途中にマスクを外していたという。藤井聡太五冠も一時的にマスクを外していた対局があったが、それに対して誰も何も言わなかった。

2月からルールとして適用されたのですが、天彦先生は遅刻が多いことでも知られるように、規定を守ることにややルーズなところもある。もしかしたらルールを知らなかったかもしれません。しかし、それは本人の責任だとしかいえませんね」(将棋観戦記者)

天彦が将棋以外のことを永瀬に考えさせていた、100%盤上に集中させなかったという時点で、棋士の感覚としては、もうアウトなんです。注意といいますが、注意されるまでOKというルールではない。マスクに関する臨時対局規定に事前注意に関することが書いてないということは、一時的という表現を常識的に解釈すれば3分でも5分でもマスクを外したら負けとされても仕方がない。鈴木理事、佐藤康光会長の判断は正しかったと思います」

・「マスク外し」は「二歩」と同じ

将棋界では、そもそも対局する相手に、直接何かを働きかけるということは不文律として禁じられているのだという。たとえば、昔は地方から遠征してきた棋士が将棋会館に宿泊したものの、翌朝の対局時間になっても起きてこないということが稀にあった。こういうときに、誰かが起こしたり、呼びにいったりすることはできないし、してはならないとされていた。

助言はもちろんのこと、互いの利害に関係することで、本人以外の人間の助力があってはならないというのがこの世界の暗黙のルールなのです。対局者はもちろん、第三者でも、直接“注意する”ということ自体、相当なことがない限りしません。ただ、そうした慣習は一般に知られていない。世間から『なぜ注意しなかったのか』と非難されることに、棋士たちはショックを受けているかもしれません」(将棋連盟関係者)

注意の時点でルール上は負けなので、「佐藤さんマスクしてもらえませんか」「分かりました」で済む問題ではないと彼らは言う。

「マスク外しは盤上のルールとは別のものですが、臨時対局規定に入っているわけですから、あいまいなものではないんです。これで“注意”などしたら、むしろマスクをしている棋士にとって公平性の意味でおかしいし、規定の意味がなくなってしまう。だから永瀬のしたことは正しいし、連盟の下した判断も間違っていません。

ただ、このマスクのルールは悪法だと思っています。ルールはルールなので、これは守らなければいけませんが、現状の対局状況を見れば、お互いが会話を交わす感想戦の時だけマスクをすること、という規定で十分だと思う」(前出・棋士)

たしかに将棋には「二歩」(自分の歩がある筋に持ち駒の歩を打ってしまうこと)、「二手指し」「王手放置」などのうっかりミスによる反則があり、これらは、誰も注意などせず即、自動的に負けとなる。いってみれば、佐藤の「マスク負け」は「二歩」と同じということだ。

・天才たちも人の子だった

このマスク反則負けルールは、「さすがにこれだけ警告すればマスクを外す人はいるまい」という性善説によって導入されたという。ところがトップリーグであるA級順位戦でまさかの反則負けが出て、将棋界が激震してしまったというわけだ。

佐藤九段は111日、将棋連盟に裁定の取り消しと対局のやり直しなどを求める不服申し立てを行い、自らのSNSで申立書を公表した。前出の棋士が語る。

「自らの行為については反省、お詫びを表明してはいるのですが、法的な相当性、公平性にまで言及して反則負けの取り消しを求めているため、連盟の執行部としても、弁護士を入れた協議が必要になるでしょう。正直、裁定が覆るとは思いませんが、佐藤康光会長は天彦と同じA級で残留争いを演じている利害関係の当事者。将棋界に禍根を残すことにならなければ良いのですが……」

今回の「事件」は、その一部始終が映像で中継されており、対局時の模様をファンが確認できる状態にあった。有力棋戦の多くがネット中継される今日、今回の「マスク問題」は現場にも甚大な影響を与えると見られている。

「飲食のタイミングなどを除き、少しでもマスクを外せば、将棋ファンから『反則負けではないか』との指摘が出ることが予想されます。進行中の竜王戦をはじめ、カメラの前で対局する棋士は、これまで以上に”息苦しい”対局を余儀なくされるでしょう」(前出・連盟関係者)

名人3期の実績を持ち、「貴族」と呼ばれる実力者が起こした「天彦の乱」。将棋連盟はどのような結論を出すのだろうか。

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2018年3月 3日 (土)

私の世界・面白い話のネタ―「将棋順位戦A級のトンデモ・・!?」

 気になっていた昨日(32日)の順位戦A級の結果を“将棋DB2”で確認して驚きました。まさに大変な(=トンデモない)結果になっていて、63敗で首位だった久保王将と豊島8段が2人とも負け、11人のリーグ戦で上位6人が64敗の同率首位となったのです。

注)将棋DB2https://shogidb2.com/

76期名人戦・順位戦 A級の結果(日本将棋連盟のHPより、2日分の勝敗は追加加工)

201803

 今まで同率首位が2人の時は決定戦を行なっていました。6人でもう一度決定戦のリーグ戦?を行なうのは日程的に大変と思うのです。

 何か? 妙な活気が将棋界に出た結果で、「藤井聡太6段効果・・!?」と呼べるかも知れません。

(追加:4日)日本将棋連盟のHPが更新され、挑戦者決定戦はトーナメントです。

76期名人戦・順位戦 A級の結果と挑戦者決定戦(日本将棋連盟のHPより)

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2017年6月24日 (土)

私の世界・面白い話のネタ―「藤井四段対澤田真吾六段戦の棋譜で・・!?」

以下はネットのスポーツ報知の記事、『藤井四段に敗れた澤田真吾六段は脱帽「隙がない将棋でした」』と感想戦の写真です。

感想戦で対局を振り返る藤井聡太四段(左)と澤田真吾六段

 

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『藤井四段に敗れた澤田真吾六段は脱帽「隙がない将棋でした」

2017622710 スポーツ報知)

 雪辱を期しながら藤井聡太四段(14)に敗れた澤田真吾六段(25)は「前回の将棋を反省していい将棋を指したかったですが…熱戦にできなかったのは残念です」と完敗を認めた。

 藤井と同じ東海地方(三重県)の棋士で小学生時代の藤井に「東海研修会」で駒落ちで指導していた過去もある。大きく成長を遂げた14歳の力を「ミスが少なかった…いや、あったか分からないです。隙がない将棋でした」とたたえるしかなかった。』

趣味で将棋ソフトのボナンザ(バージョン4?)をダウンロード(無料)して楽しんでいますが、悔しいことにまず勝てません。

以前入院中(6ヶ月)にWxpのパソコンのバージョン3で対戦したときは、“待った”の方法を知らないおかげで後半は時々勝てることがあったのです。

6ヶ月で2/3して、日に5番とすると120×5回で600回、多分10回くらい勝ったはずです。

 最近、“待った”に限らず、いろいろな方法を知ったのですが、勝つのは至難の技で、時々、立場を変えてボナンザに教えてもらうようにして、私が有利と思える局面から始めても負ける方が断然多いのです。つまり、腕がない、へぼ将棋なのです。

 ・・で、日ごろのボナンザの利用方法、というか、私が楽しんでいる遊び方から、藤井四段対澤田真吾六段戦の棋譜をボナンザに入力、色々な局面で対戦を楽しむ方法です。

 棋譜は無料の棋譜サービス“将棋DB2”からで、ボナンザの対戦を“人対人”にして入力します。

入力完成(藤井四段対澤田真吾六段戦終局図)と問題の“香”を打った場面

 

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“香”を打った場面で、飛車の頭に“歩”を打つのは? ということで、以降をソフト対ソフトにして、対戦させてみると後手(澤田真吾六段側)勝利となりました。

 

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 “歩”を打つと金頭に“香”を打って精算となりますが、

 

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 その後、“銀”を飛車取りに当てるて方法でやり直しだと、先手(藤井四段側)勝利です

 

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 ちなみに、香”を打って精算をせず、歩”を打って守ると長手数ですが後手(澤田真吾六段側)勝利となりました。

 

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長手数で後手(澤田真吾六段側)勝利

 

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 面白いことは面白いのですが、こんなことをして強くなるか? は、かなり疑問ですが、ソフト対ソフトをソフトを藤井四段に見立てたり、澤田真吾六段に見立てたりしてある局面から自分が対戦するのも一興です。

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2013年7月27日 (土)

私の世界・将棋の話―ボナンザで遊ぶ

将棋ソフトのボナンザをネットで無料ダウンロードして遊んでいるのですが、かなり強くて、なかなか勝てないのです。

それで考えたのですが、プロ同士の将棋の手順をボナンザに入力して、気になる特定の局面から、ボナンザを相手に指すという遊びを思いつきました。

今回、紹介するのは、こないだの日曜日20130721日第63NHK1回戦第16局の広瀬章人七段と瀬川晶司五段の対戦です。

以下の図が最終局面で広瀬章人七段の勝ちです。

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ボナンザは対戦を人対人にすると棋譜を入力できます。入力できたら、手を戻して好きな局面にして、コンピュータ対人で対戦(先手・後手は、“どちらをコンピュータ”かで選択)するのです。

その広瀬七段・瀬川五段戦の問題となる局面です。(ただし、私がそう思った局面で、正解かどうかは不明)

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このとき、瀬川五段は3ニ銀と打って、飛車を追ったのですが、プロではないので分かるはずもないのですが、何か本手のように思えません。

6三歩と打てば? とボナンザ(先手の広瀬七段がコンピュータ)で試してみました。

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ボナンザは歩で銀を取りました。

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歩を取って成銀を寄ると、角を打ちました。

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金を打って清算、王が逃げた所で、歩を打ちました。

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桂で打った歩を取って来たので桂で取ると、銀を打ってきました。

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金で取ると、銀の犠打を打ってギブアップしました。

もしかすると、瀬川五段にも勝ち目があったのでは、と勝手に嬉しがっています。

何か棋士気分というか? “独りよがりの遊び”です。

懲りずに、「“大山対升田戦”なんかどやろ?・・」と、逆転可能性がある面白い棋譜を探しています。「目くら、蛇に怖じず」です。

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2012年11月 5日 (月)

私の世界・棋士の話―「怪童丸」村山聖の棋譜②対羽生戦

以下の棋譜は、「将棋の棋譜でーたべーす」に載っている、228NHK杯戦の村山聖対羽生戦の最後の棋譜です。村山聖さんはその年、1998年(平成10年)8月8に亡くなっておられます。

72手で羽生さんの勝ちですが、村山さんの68手目、7六角が敗着手だそうです。着手を間違わなければ村山さんの勝ちだというので、少し私なりの検討をしてみたのです。

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 3二飛成りの局面で、何を指せばよいかということです。

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 7二歩がどうも正解のようです。

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 以下、ボナンザを相手に何回も試して、苦戦して見つけた勝ちですので、以下の勝利までの手順はもっと良い、最短があるかも知れません。

 歩を突かれて、怯んだのですが勇気を出して銀を打ちました。

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 取り合いになって、竜を取らずに銀を打ちます。

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 Bは金を打って守ったので、取り合って角を打つと、銀を犠牲に攻めてきました。

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 底歩で守ると、角を打ってきたのですが、この辺りで勝ちのようです。

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最終勝利図

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2012年11月 4日 (日)

私の世界・棋士の話―「怪童丸」村山聖の棋譜①対羽生戦

「将棋の棋譜でーたべーす」に載っている、村山聖・羽生善治の対局は14局で68敗でした。ウィキペディアには「羽生との対戦を通算67敗で終えた」とありますが、何かの間違いのようです。

勝敗の○×は村山聖さんから見てです。

最初に4連敗しているので、91年に勝ち抜き戦で勝利してからの後半は勝ち越しているのです。

880102:NHK杯×

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890124:順位戦×

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890906:若獅子戦×

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890912:順位戦×

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911206:勝ち抜き戦

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920824:竜王戦×

920824_2

921209:王将戦

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921221:王将戦

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931101:王将戦

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941111:王将戦

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950926:王将戦×

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961125棋聖戦×

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970228竜王戦

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980228NHK×

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2012年10月18日 (木)

私の世界・棋士の話―小学生の棋譜・村山聖VS佐藤康光

若くして亡くなられた、村山聖九段(追贈)のことを調べていたら、ネットの「将棋の棋譜でーたべーす」に、村山聖さんと佐藤康光さんの小学生名人戦の棋譜がありました。1981329日のことで、村山聖さんの先手中飛車の戦いです。

図は戦いの始まったところ、村山君が銀をぶつけたのです。

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銀を取り合った後、佐藤君は大胆にも飛車で歩をとりました。“ただ捨て”のようですが、飛車角交換になります。

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村山君は飛車を5六に浮いて角を守ると、佐藤君は飛車で銀を無理やり取って、その飛車を取った飛車の頭に歩を打ったのです。私には思いも寄らない凄い手です。

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一見、村山君の金のただ取りのようですが、4九銀が“詰めよ“で、玉の堅さの違いでほとんど終わりです。

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以下、防戦一方で、村山君は負けます。

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村山聖(1969年(昭和44年)615日~1998年(平成10年)88日)

将棋棋士九段(追贈)。森信雄七段門下。棋士番号は180。いわゆる「羽生世代」と呼ばれた棋士達の一人。(=ウィキペディア)

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2012年7月28日 (土)

私の世界・棋士の面白い話―加藤一二三九段の魅力④

加藤一二三九段が「通算勝数歴代2位に並ぶ1308勝を達成!」しました。

余り言われていないのですが、加藤一二三九段の凄いところは1308勝だけではありません。負け数が1084敗と断然トップの1位で、他の追随を許していないことです。この記録は、谷川九段や羽生王位・棋聖も破ることは困難と思われます。負け数を多くするには、多くの棋戦で勝って対局数を増やす必要があるのですが、勝つと負け数が増えないのです。谷川九段や羽生王位・棋聖はこの矛盾と戦っているのです。

それと、大山名人のように勝ち過ぎると王者になって対局数が減ってしまいます。羽生王位・棋聖は勝率が0.723と断トツの強さなのですが、大山名人のように一生勝ちまくるのでしょうか?

負け数の王者になるには長く棋士を続け、負けても負けても、また勝つという強靭な精神力(挑戦者精神)と棋力(探究心?)が必要なのです。普通の人は負けが混むと、年の所為にしてしまい体力や気力が衰え、本当に弱くなってしまうものです。

負け数では強敵の有吉九段が1002敗で2位ですが、残念なことに引退していて加藤一二三九段の牙城は揺るぎないものです。内藤九段は945敗で3位と頑張っているのですが、現在C1組で降級点1なので、負け過ぎると降級が待っています。加藤一二三九段もC1組ですが、降級点も付かず真中辺りの順位です。

<日本将棋連盟ホームぺージより>

『加藤九段、通算勝数歴代2位に並ぶ1308勝を達成!

(更新: 2012726 13:24

この度、加藤一二三九段(72歳・昭和1511日生まれ)が726日に東京・将棋会館で行われた第21期銀河戦予選の対 高田尚平六段戦に勝ち、通算勝数で歴代2位の中原誠十六世名人に並ぶ公式戦通算1308勝を達成しました。歴代1位は大山康晴十五世名人で、1433勝です。なお、加藤九段の1308勝は四段昇段後5711カ月、726カ月での達成となりました。

加藤一二三 九段 通算成績(2012726日現在)

2393戦  1308勝  1084敗  持将棋1  勝率0.547

加藤九段コメント

「昨年11月に1300勝に達した時から、いつかは歴代2位の記録に並ぶと思っていました。まずはうれしい気持ちです。14歳から58年間、対局を続けてこられたのは、棋戦を主催してくださっている各新聞社や放送局、出版社、証券会社、そしてファンの方々のお陰です。あらためて心から感謝申し上げます。いままで一局一局気合を入れて指してきました。これからもいい将棋を指したい、という一念で続けてまいります」

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2012年7月22日 (日)

私の世界・棋士の面白い話―奇人加藤一二三九段の魅力③

加藤九段が720日の第20回富士通杯達人戦準決勝で森内俊之名人相手に「二手指しの反則負け」をしました。

棋譜:http://live.shogi.or.jp/tatsujin/kifu/20/tatsujin201207200101.html

96手目(垂れ歩で先手玉の退路を断つ)を打って席を立ったのですが、対局室に戻るなり、「3九の馬を5七へたたきつけた」ので、二手指しの反則です。森内の勝利となっり、終局時刻は1710分。消費時間は▲森内2時間42分、△加藤2時間50分。

終局図(96手目垂れ歩)

Photo 

終局後の感想戦では後手の加藤九段が有望の変化もあるようで、森内も「悪いですね」と認めたそうです。「この馬が強いね」、「そっか、ちょっとよかったんだな」と言っている残念そうな加藤九段が目に映るようです。

感想戦が終わった後の森内名人の発言

序盤は作戦負けと感じていたが、端を攻めたところでは「面白くなった」と思った。本譜は△2五桂(86手目)が玉を広くする好手で、後手が優位。終局の局面からは▲8七同金寄△6七歩成▲同金△6六歩▲7七金右△5七馬▲6八歩△5九馬を示し、「悪いですね。向こうがなかなか寄る形が見えないので」とはっきり述べたそうです。

先手:森内俊之名人

棋士番号18319701010日生まれ、神奈川県横浜市出身。勝浦修九段門下。1982年に奨励会入会(6級)。1987年5月、四段。2002年5月、九段。獲得タイトルは10期、棋戦優勝は12回。十八世名人の資格を持つ。将棋大賞は第19回(1991年度)の勝率第一位賞・最多勝利賞・最多対局賞・殊勲賞、第31回(2003年度)の最優秀棋士賞・最多勝利賞・最多対局賞ほか多数。

後手:加藤一二三九段

棋士番号641940年1月1日生まれ、福岡県嘉麻市出身。剱持松二八段門下。1951年、3級。1954年8月、四段。197311月、九段。獲得タイトルは8期、棋戦優勝は23回。将棋大賞は第4回(1976年度)の最多勝利賞・連勝賞・技能賞、第9回(1981年度)の最優秀棋士賞・連勝賞をはじめ多数。1986年には聖シルベストロ騎士勲章、2000年春に紫綬褒章を受賞。

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2012年5月27日 (日)

私の世界・将棋の話―将棋図巧第99番の「煙詰」と100番の「寿」

詰め将棋は得意で無いので余り興味がなかったのですが、伊藤看寿の将棋図巧を知ると言葉が出ないほど驚きました。

特に第99番は「神局」と言われるもので、最初、盤上に39枚(詰め方の王を除いた全部の駒)あったものが、詰め上りが3枚になってしまうのです。「煙詰」と命名されたのは、駒が煙のごとくなくなるからです。(117)

100番の「寿」は611手という信じられない長手数で、その間に紛れや不首尾がないというのです。

http://park6.wakwak.com/~k-oohasi/shougi/index.htmlで見ることができます。

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