ネットのナショナルジオグラフィック・ニュースからです。
写真が綺麗なので目を引いて、「窒素汚染地って何?・・」と、よく読んでみると土壌汚染のようです。
窒素は空気の約78%も占めていて、周りに普通にあるものです。「アミノ酸をはじめとする多くの生体物質中に含まれており、すべての生物にとって必須の元素」なのです。
「ただし、ほとんどの生物は大気中の窒素分子を利用することができず、微生物などが窒素固定によって作り出す窒素化合物を摂取することで体内に窒素原子を取り込んでいる。」というものなのです。
食虫植物
話しは別に:家庭菜園にジャガイモを植えたのですが、背ばかり伸びて逞しい「ジャガイモのような?」かたちになりません。ネットで調べてみると、家の庭の土壌は窒素が勝ち過ぎて、リンとカリュウムが少ないようです。早速、リンとカリュウムの肥料を買って来て撒きました。主義としてお金を掛けないつもりだったのですが2百円少しの出費で、「まあいいか・・?」です。
窒素が勝った土壌は、きっと以前飼っていた「ウィンク」の所為です。彼女のウンコやオシッコで、家の庭はかなり土壌汚染しているはずです。
ウィンク
『窒素汚染地の食虫植物は食欲不振?(June 13, 2012)
スウェーデンの一部の湿原に自生する食虫植物は、虫を捕食する量が減っているという。原因は窒素汚染の悪影響とみられている。窒素はあらゆる植物に必須の栄養素である。しかし、窒素が乏しい環境に生きるモウセンゴケなどの食虫植物は、昆虫を捕食して栄養を補うよう進化してきた。先進国では産業活動によって窒素汚染が増大し、より多くの窒素が雨水とともに土壌に浸透している。
調査地域に選ばれたのはスウェーデンの南部と中部。工業地帯の少ない北部と比べて汚染度が高いという。調査チームを率いたイギリス、ラフバラ大学の植物生態学者ジョナサン・ミレット(Jonathan Millett)氏によると、南部の湿原に自生するモウセンゴケは、北部や中部と比べてより多くの窒素を根から取り込んでいることが確認された。「内部は窒素で満たされている。冷蔵庫に食料が十分あるような状態だ。わざわざ買い物に出かけて補充する必要はない」と同氏は述べる。
◆湿原での調査
チームはスウェーデンの3カ所の湿原に自生するモウセンゴケと、エサとなる小さな昆虫から組織サンプルを採取。また、比較用の植物としてミズゴケもサンプル採取した。ミズゴケは、昆虫ではなく根からすべての窒素を取り込む。湿原は「決して居心地の良い調査場所ではない」とミレット氏は振り返る。「服が汚れるのは避けられない。どんなに気を付けても、作業が終わるころには長靴の中は水びたしになってしまう」。フィールド調査が終わると、チームは採取したサンプルを分析し、それぞれに含まれる窒素の種類を特定した。植物が土壌から取り込む窒素原子は、虫の体内の窒素原子と比べてわずかに軽い。そのため、チームは化学トレーサー法で特定し、サンプル中の窒素の大部分について、昆虫と土壌のどちらから取得されたのか突き止めることができた。データからは、汚染地域のモウセンゴケが土壌から窒素を摂取していると判明、虫を食べていないことが示唆された。「だれもが予測していた結果だが、今まで実証されていなかった」とミレット氏は語る。
◆窒素は“大規模かつ深刻な”影響を及ぼす
「窒素汚染は生態系に“大規模かつ深刻な”影響を与え、地球規模の問題に発展している」とミレット氏は指摘する。低窒素環境でのみ生きられるように進化してきた食虫植物は、特に高いリスクにさらされる。窒素が豊富にあるとメリットが大きいように思える。しかし、食虫植物が捕食に使用している特殊な形状の粘着性が高い葉などは、大量のエネルギーを消費する。そのため、捕食活動を行わない植物は弱くなり、高濃度の窒素で急成長した植物に対する競争力も確保できなくなる。例えば、「低木や草が“侵略”を開始して食虫植物を覆うようになると、日光が当たりにくくなり、十分に成長できなくなる」とミレット氏は考えている。「個々の食虫植物は、窒素が豊富な環境でも十分に成長する傾向がある。しかし、もっと競争力の高い植物には対抗できない」。アメリカ、ハーバード大学の生態学者アーロン・エリソン氏は、「今回のフィールド調査は慎重に行われており、別の食虫植物で実施された研究とも結果が一致している」とコメントする。調査を指揮したミレット氏によると、モウセンゴケは広範囲に分布しているため絶滅の心配はない。しかし、個体数が少ない珍しい食虫植物に関しては問題となる可能性がある。「窒素汚染が食虫植物全体に影響を及ぼしているのは間違いないだろう」。
窒素(nitrogen)
原子番号7の元素。元素記号は N。空気の約78.08 %を占めるほか、アミノ酸をはじめとする多くの生体物質中に含まれており、すべての生物にとって必須の元素である。窒素は窒素族元素の一つ。生物にとっては非常に重要でアミノ酸やタンパク質、核酸塩基など、あらゆるところに含まれる。これらの窒素化合物を分解すると生体に有害なアンモニアとなるが、動物(特に哺乳類)は窒素を無害で水溶性の尿素として代謝する。しかし、貯蔵はできないためそのほとんどは尿として体外に排泄する。そのため、アミノ酸合成に必要な窒素は再利用ができず、持続的に摂取する必要がある。ただし、ほとんどの生物は大気中の窒素分子を利用することができず、微生物などが窒素固定によって作り出す窒素化合物を摂取することで体内に窒素原子を取り込んでいる。植物にとっては、リン酸、カリウムと並んで肥料の三要素の一つであり、特に葉を大きくする作用が強いため、葉肥と呼ばれる。(=ウィキペディア)